ヒートシンク工場監査で確認すべき5項目、セカンドソースを低コストで認定する方法、品質問題を予測できる書類を整理します。
ヒートシンク工場監査とセカンドソースの作り方
結論から言うと:ヒートシンクの工場監査では5点を確認します。主張している工程を自社で持っているか、機能する測定システムがあるか、アルマイトが社内か管理された外注か、金型の状態を記録しているか、そして同等部品の初品記録とCMM記録を提示できるか。セカンドソースは年間調達額がおよそ USD 20,000 を超える部品で検討する価値があり、全面移管ではなく小ロットで認定するのが原則です。
監査で見るべきは、設備の見栄えではなく、記録が残っているかです。記録がない工場は、良品を作れていても、それを再現できません。
品質を実際に予測する5項目
| 確認項目 | 良好な状態 | 弱い工場に見られる状態 |
|---|---|---|
| 工程の所有 | プレス、CNC、アルマイトを自社保有、または名前の分かる監査済み外注先を持つ | アルマイトの実施場所について曖昧な回答。外注先リストがない |
| 測定システム | 校正済みのCMM、定盤、粗さ計があり、校正記録も揃う | ノギスだけ。校正証明書がなく、検査員の判断で測定している |
| 金型状態の管理 | 金型ごとの記録:累積トン数、再研磨日、ベアリング修正履歴 | 記録がなく、不具合が出て初めて金型状態を把握する |
| 初品記録 | 同等部品のFAI報告書があり、治具とゲージが特定されている | FAIがない、または公称寸法だけを並べた方法不明のFAI |
| 平面度の管理 | 平面度ゲージまたはCMM手順が接触面に適用され、サンプリング計画が定義されている | 直定規に当てて目視確認、または全く確認していない |
監査中に投げる質問
「アルマイトはどこでやっていますか」と聞くと、多くの場合「提携先です」と返ってきます。そこで止めず、提携先の名称、直近の監査日、処理液の管理方法、そして不良時の扱いを続けて聞きます。次に「この部品の金型は今どのくらい押し出しましたか」。累積トン数を即答できる工場は、金型を管理しています。三つ目に「平面度はどう測っていますか」。測定器の型番と、測定点の数を答えられるかを見ます。四つ目に「直近3ロットのCMMデータを見せてください」。ここでデータが出てこない場合、検査は記録として機能していません。
リモート監査でできること、できないこと
リモート監査で有効なのは、書類の確認、記録の遡及、そしてカメラを固定した工程視察です。とくに金型の保管状況、測定器の校正ラベル、検査場のレイアウトは、映像でも十分に判断できます。一方で判断しにくいのは、実際の作業標準の浸透度、異常時の判断、そして現場の整理状態です。リモートで合格にした場合でも、初回ロットの立ち会い検査を条件に加えることを勧めます。
セカンドソースが費用に見合う条件
| 部品の年間調達額 | セカンドソースの要否 | 理由 |
|---|---|---|
| USD 5,000 未満 | 通常は不要 | 認定費用がリスクを上回る |
| USD 5,000-20,000 | 任意 | クリティカルパス上にある、または既存供給元が小規模なら有効 |
| USD 20,000-100,000 | 必要 | ライン停止の損失が認定費用を上回る |
| USD 100,000 超 | 必要。かつ継続的に維持 | 数量の 10-20% を継続的に流し、関係と金型を生かしておく |
判断を誤りやすいのは、単価の差だけで決めるケースです。セカンドソースの価値は単価ではなく、供給が止まったときに動けることにあります。したがって、認定後も発注がゼロのままでは、いざという時に立ち上がりません。
金型費を二重に払わずにセカンドソースを認定する方法
第一に、金型の所有権を買い手が持っている場合、金型を移設できるかを確認します。押出し金型は移設が比較的容易で、ダイカスト金型は制約が大きくなります。第二に、既存の標準形材から選べる設計に変更できないかを検討します。金型が不要になれば、認定費用は大きく下がります。第三に、最初から2社に同じ図面で見積を取らず、1社で工程を固めてから2社目に展開します。同時に走らせると、どちらも中途半端な提案になります。
よくある質問
監査は何日かかりますか?
実地であれば1日が標準です。工程が多く、アルマイトが外注の場合は2日を見込みます。書類審査だけなら半日で足ります。
ISO 9001 を取得していれば安心ですか?
目安にはなりますが、保証ではありません。認証の範囲に当該工程が含まれているか、そして記録が実際に運用されているかを確認してください。
セカンドソースの初回ロットは何個必要ですか?
工法により異なりますが、押出しなら 500-1,000個 の水準が一つの目安です。小ロットで工程能力を確認し、段階的に数量を移します。
金型を移設するときの費用は誰が負担しますか?
所有権が買い手にあれば買い手負担が原則です。契約時に移設費用の負担者と、移設後の初品確認の責任を決めておいてください。
監査対象の工程、年間調達額、現行の供給体制をお送りください。確認項目のチェックリストと、セカンドソースの認定手順を提示します。


